産業医は労働者安全衛生法（以下安衛法という）で医師免許所有者が５０時間の研修を終了した場合、産業医として登録をすることができ、１～２カ月に１回以上事業所の巡視指導義務を負うものですが、現在１０万人いると言われ、登録医のうち企業から専任を受けているいわゆる腰掛け医師は３割程度（2019.12.12日経）で、実働部隊である精神科を中心とする産業医として活動している医師はその一部で１,５００人ともいわれています。
すべての人間は呼吸をしている間は常に何らかのストレスと同居していて、現今のように人間の能力を超える重圧社会になると、そのストレスが高度な負荷になり、それが仕事によるものと私的なものとが混在していますから、精神疲労の多いIT関係の事業所は社員の「命と健康」を守る立場から、会社は人が居て初めて会社ですから社員の疾病を早期発見・早期治療で初めて優良会社になることから社員を守るために形式だけの腰掛け産業医から専門産業医への交代を進めるべきです。
ストレスチェックを産業医に依頼しよう。
休業治療者の６割が精神疾患者という報告もあり、仕事のストレスが原因となって精神疾患になる場合、この人たちの病原を早期発見・早期治療で休業を減少させることが出来れば、会社としては事業計画の達成に大きな期待が寄せられ、積極的に専任産業医の指導を受けるべきで、僅かな費用と面倒見には代えられない生産力の保持になります。
安衛法は常時５０人以上の従業員を使用する事業所は専任の産業医を選任することが義務付けられ、不履行事業者は安衛法の規定により５０万以下の罰金を盾にその実施を求めております。弊所としては５０人規模に関わらずストレスチェックを産業医に依頼し、無症状の潜在疾病者の早期発見が出来、早期治療で健康企業の育成に繋がり、結果的には社員の忠誠心向上に繋がる成果となっております。私が社会保険労務士を対象とする「労災事故補償問題研究会」の会員に同郷の若い優秀な産業医がおり、ストレスチェック票を従業員に渡し、郵送で知人の産業医にチェックして頂き、問題がありそうな従業員に受診させることを考えております。費用も僅かでお願いが出来ます。
会社は人が居て初めて会社です。
大切な社員を守ることが会社の業績向上に繋がると確信し、年に一度は全員でストレスチェックを実施することをお勧めします。
コメント